保健所の『コロナ戦記』TOKYO 2020~2021

保健所のコロナ対策の第一線で頑張ってきた公衆衛生医が記した本が出版されました。

「終わりのみえない闘い~新型コロナウイルス感染症と保健所」は第1波~第3波までの映像による記録ですが、
関なおみさんの「保健所の『コロナ戦記』TOKYO 2020~2021」は第4波、第5波の壮絶な闘いも描かれています。

映画「終わりのみえない闘い」も出版のきっかけの一つになったそうです。

これまで経験したことのない未曾有のコロナ対策に、東京都や保健所の専門担当者が、試行錯誤も含めてどのように取り組み、
奮闘してきたか、映像にはない、また映像を補足する貴重な記録です。

その著者の関さんから、出版の案内ちらしとコメントが送られてきました。

この映画は中野区保健所が2020年の第二波から第三波をどうやって乗り越えていったか、その様子を撮影したドキュメンタリー映画です。

あまり知られていないことですが、主として新宿区内の接待を伴う飲食店等、いわゆる「夜の街」から拡大した第二波では、新宿区の隣にある中野区も大きな影響を受けました。

その背景で、東京都の感染症対策課(現 感染症対策部)は、保健所が少しでも機能的に動けるよう、様々な事業を講じてきました。
こういった背景や、映画に描かれていない第4波以降の保健所の様子について、参考になればと思い、新書として出版させていただきました。

そもそも私は映画マニアで、ドキュメンタリー映画では、フレデリック・ワイズマン監督の作品が好きです。
最新作「ボストン市庁舎」において、彼は「人々がともに幸せに暮らしてゆくために、なぜ行政が必要なのか」を、
この映画を通して伝えたいとしています。

私も行政の役割は、その専門性を生かして住民を守ることだと思っており、この本やこの映画でこれを伝え続けたいと考えてます。

                      特別区保健所 保健予防課長 関なおみ